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Coffeeコーヒーの話

2019.06.07 更新 コーヒーニュースお店のニュースニューオープン 987 Views

サードウェーブで話題の「ブルーボトルコーヒー」日本進出のインタビュー記事について

ハフィントンポスト2014年9月24日の記事に、ブルーボトルコーヒージャパンの石渡さんのインタビュー記事が載っていました。

日本進出に際しての思いが熱く語られています。

サードウェーブコーヒーの草分け的存在、ブルーボトルコーヒーの創業者ジェームスフリーマンは日本の喫茶店に魅了されてブルーボトルを始めたということもあり、日本進出には非常に積極的だったようです。一過性のブランドにはしたくないという思いから、あえて一等地ではなく清澄白川という落ち着いた場所を選んだということです。

また、ブルーボトルコーヒーの最大の売りはあくまでおいしいコーヒーを提供すること、それもその土地にあったものを、という思いがあり、日本では日本国内で焙煎することはもちろん、アメリカとは異なる商品ラインナップになるだろうとのことです。

最近「サードウェーブ」コーヒーが非常に話題になっていますが、インタビュー中にもあるように、一杯ずつ丁寧に淹れる日本のコーヒーカルチャーをアメリカが輸入した、というのがサードウェーブの始まりなんですね。日本のホスピタリティを学んで本国に還元したい、と書かれていることからも、単なる海外進出というより、「いよいよサードウェーブの源流に!」みたいな、並々ならぬ思いが感じられますね。
日本の喫茶文化が逆輸入されるという感じですね。日本人は、欧米ブランドに弱いですからね(笑)騒がれるはずです。
あとは、東京オリンピックもありますから、世界全体へのPRにもなるし、世界にこの思想や店舗を拡大するには持って来いですね。
これを良いチャンスだと考えて、我々昔ながらのコーヒー専門店も切磋琢磨していきたいですね。
インタビューの中で興味深いのが、「日本人が『選ぶ力を失っている』ことに、私は危機感を持っています。『誰もがどこでも同じものが買える』というのは、それはそれでいいことですが、それが進みすぎて『誰もがどこでも同じものしか買えない』という現状になっている気がしています。」という部分。非常に共感できます。日本人は、話題になっているもの、行列のできるお店、良い口コミが集まるお店、といったところにばかりアンテナを張っている気がしますが、そういったこととは関係なく自分のお気に入りを探す楽しみ、お気に入りが見つかったときの喜びというのは、より大きい気がします。
でも、今はこのブルーボトルコーヒーも数店舗しかないですが、これが大きくなっていくと、結局スターバックスのようなどの店でも同じ味ってことになっていきませんかね? 経済効率を考えると、どうしても全部の店舗に焙煎機を置いてその場で焙煎し、48時間以内に消費するってことは、かなり効率が悪い。
サードウェーブコーヒーという意味では、同じような思想の店舗が、それぞれの資本によって運営されるのであれば、日本の自家焙煎のコーヒー専門店が多数ある状態と同じで、それぞれの思想と個性があって、面白いと思うし、消費者からみても、いろんなお店があって楽しいですよね。
これが資本主義的に”儲け”を考え出すと、スターバックスのように強いところが勝ち残るということになり、寡占化していき、また第4の波が個性を武器に生まれてくるのかもしれませんね。だって、スターバックスだってもともとは、おいしいコーヒーを求めてスタートしたんですからね。今後の行方が楽しみです。
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