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Coffeeコーヒーの話

2024.06.14 更新 コーヒーを知る楽しむ 809 Views

カフェイン

コーヒーは健康にいい?悪い?

 

コーヒーの成分として、カフェインとポリフェノールが良く知られています。「コーヒーは健康にいいのか、悪いのか?」という論争がよく起きるのも、カフェインとポリフェノール、この2つの成分のどちらを重視するかによるようです。コーヒーは、好きな人なら毎日飲むものだけに、その健康に関する成分についても注目が集まるのでしょう。健康にいいのか悪いのか、結論を出す前に、まずはカフェインとポリフェノール、それぞれの特徴について詳しく見てみましょう。

 

カフェインについて

 

カフェインとは、天然に含まれる食品成分の一つで、チョコレートやココアの原料であるカカオ豆、ブラジルで人気のガラナなどに含まれています。特に豊富な食品は、日本茶・紅茶・中国茶・マテ茶などの茶葉、そしてコーヒー豆です。カフェイン(caffeine)という英語がコーヒー(coffee)からきているのも納得ですね。現代では、清涼飲料の風味づけや化粧品、感冒薬、頭痛薬にも使われています。

 

カフェインの作用は?

 

カフェインの作用として、眠気覚まし、覚醒作用がよく知られています。カフェインの摂取により、脳の中枢神経に作用して興奮状態や覚醒状態をもたらすため、眠気を防ぐだけでなく、勉強・デスクワークなどの知的能力や、スポーツ・肉体労働などの運動能力にもプラスの作用が認められいます。

「コーヒーを飲んで運動するとよい」と言われますが、これもカフェインの作用によるもの。カフェインを摂取してから適度な運動を行うと、筋肉内のグリコーゲンを使う前に、体内の脂肪をエネルギーとするため、脂肪燃焼や持久力の向上が期待できるのです。

交感神経を刺激して基礎代謝を促進させるのもカフェインの機能のひとつ。二日酔いの朝にコーヒーを飲みたくなるのは、カフェインの働きによりアルコールの代謝がスムーズになるためと考えられています。
血管を拡張する作用があるため頭痛薬に使われたり、利尿や胃酸の分泌にも作用します。食後のコーヒーがおいしく感じられるのは、このためですね。もともと胃酸過多の方が空腹時にカフェインをとるのは避けたほうがよさそう。コーヒーにミルクを入れるとカフェインの吸収がおだやかになるのでおすすめです。

 

カフェイン摂取の目安は?

 

さまざまな効果を持つカフェイン。どの程度、摂取すればいのでしょう?日本には明確なガイドラインがまだないのが現状ですが、海外の報告を参考にすれば、健康な成人の一日当たりの最大摂取量は、カナダ保健省、韓国食品医薬品安全庁ともに400 ㎎となっています。食生活の違い、体格の違いなどはありますが、ひとつの参考になる数値といえます。国立医薬品食品衛生研究所の情報でも、カフェインの1日当たりの摂取推奨量は、大人 400 mg、妊婦 300 mg となっています。清涼飲料やミルクコーヒー飲料の普及にあわせ、子供についても、体重当たりのカフェイン摂取量という目安が示されています。子供の一日のカフェイン摂取推奨量は、体重 1 kg 当たり 2.5 mg 以下とされており、体重 30 kg の子どもなら、75 mg以内になります。

 

コーヒーの中のカフェインの量は?

 

それでは、コーヒーには、どれくらいのカフェインが含まれているのでしょう?生のコーヒー豆(無水)の中には、0.9~1.2%のカフェインが含まれており、焙煎したコーヒー豆(無水)には多くて1.0%のカフェインが含まれています。実際に飲む状態ではどうでしょうか。コーヒーカップなら120㏄~150㏄、マグカップなら250㏄~300㏄が一つの目安になります。ここでは、コーヒーカップ1杯150㏄を基準にお話しします。コーヒー豆の粉末10g使ったレギュラーコーヒーのカフェイン量は約90㎎。インスタントコーヒーの粉末2gを使った場合も、摂取するカフェイン量はほぼ同じになります。焙煎の仕方や淹れ方、湯温などでもカフェインの量は変わってきますが、これをひとつの基準とすれば、コーヒーカップの方は3~4杯をめどにするのがよいようです。ちなみに、体重 30 kg の子供のカフェイン摂取推奨量は75mg以内でしたが、これは、缶コーヒー1本分のカフェインとほぼ同じです。

 

カフェインのおすすめの取り方は?

 

それでは、カフェインの機能が持続する時間は、どれくらいでしょう?カフェインの作用や、研究報告ごとに、数時間~20時間以上と諸説あるようです。日経ヘルスの記事のよれば、カフェインがアデノシンという疲労物質の代わりにアデノシン受容体につくことで眠気を防ぐため、コーヒーを飲んでから20~30分でカフェインの効果がみられ、5時間ほど体内に留まる、としています。カフェインの血中濃度の過激な上昇が不整脈やけいれんを引き起こす可能性も指摘されていますが、これは血中濃度40μg/ml以上、一度に10杯飲み干すような場合に起こりうるもの。さしあたり、モーニングコーヒー、アフターランチ、夕方のリラックスタイムなど、5時間ごとに摂取するのがベストのようです。

 

言うまでもないことですが、コーヒーは薬ではありません。また、取りすぎが健康によくないことは、どんな食品にもいえることです。コーヒーの特徴を知って、あなたに最適なカフェインの量やタイミングを見つければ、健康だけでなく美容にもよい効果が得られそうですね。

 

 

※食品安全委員会 ファクトシート 平成23年3月31日作成※社団法人 全日本コーヒー協会

※「コーヒー焙煎の科学と技術」(中林 敏郎、 本間 清一 、 和田 浩二、 筬島 豊、 中林 義晴 共著 弘学出版)
※食品安全情報(化学物質)No. 9/ 2012(2012. 05. 02)国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部
※2012/11/25 6:30日本経済新聞 電子版 日経ヘルス「健康効果がアップ 川柳で学ぶコーヒーの正しい飲み方 」

※ブログ用フリー画像素材・写真素材のblog.フォト

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