スマトラ式とは、コーヒー豆の精製方法のひとつで、マンデリンで有名なインドネシアのスマトラ島で生まれたもの。
他の精製方法と最も異なるのは、完全に乾燥させる前に脱殻してしまう点です。
◆スマトラ式の精製処理の流れ
<果肉除去>→<粘液質(ミューシレージ)除去>→<予備乾燥>→<脱殻>→<本乾燥>
他の産地では通常、農家から実の状態でコーヒーチェリーが集められ、まとめて精製場(ウェットミルなどと呼ばれる)で処理されますが、スマトラ島の場合は各農家が予備乾燥の段階までの処理を自分たちで行います。予備乾燥の段階ではまだ水分が50%ほど残っていますが、その状態で業者が集荷し、その後の脱殻・本乾燥の工程を行います。
乾燥工程が2度に分かれている利点は、それぞれの乾燥工程の時間が短くて済むこと。収穫期に雨の多い地域ならではの精製方法です。
【メリット】
・乾燥工程が短くて済む。
・生豆が深緑色の独特な色合いになる。
・スパイシーでハーブのようなエキゾチックで特徴的な香味が生まれる。日本ではその独特の香味に昔からファンが多い。
【デメリット】
・生乾きの状態で脱殻するため、生豆が割れたり、生豆に傷が付き、そこから菌が侵入してしまったりすることがある。
<採用している主な生産国>
インドネシア(スマトラ島、スラウェシ島)、パプアニューギニア、等。