フレンチプレス(コーヒープレス)とは、粉を入れて、湯を注ぎ、数分後にプレスするだけという簡単な抽出器具です。
欧米、特にフランスの家庭で普及しているようです。
「フレンチプレス」という名称の由来は、1933年にイタリアで考案されたプレス式コーヒーが、第2次世界大戦後、フランス、パリのカフェで広く使われるようになり、ヨーロッパ全体に広まりまったことでフレンチプレスと呼ばれるようになったとする説や、フランスでプランジャーポットと呼ばれる器具がコーヒーを淹れるために開発され、その後プランジャーポットを用いて淹れることをフレンチプレスと呼ぶようになったとの説があります。
筋トレや遺伝子工学等でも使われる用語ですが、由来として関連性があるかどうかは不明です。
フレンチプレス(コーヒープレス)をはじめて見る人は、「紅茶の器具でコーヒーを淹れるの?」という人もいます。
フレンチプレス自体は欧米ではコーヒーの抽出器具として広く普及しています。 日本では昭和48年頃に紅茶メーカーが紅茶の抽出にフレンチプレスを採用し、認知されていった歴史があるため、紅茶の器具としての方が知られています。
フレンチプレス(コーヒープレス)の特徴は、粉をお湯に浸透するので、油脂分も溶け出し、味と香りが増すと言われています。
ドリップでもゴールドフィルター(金属フィルター)を使えば、油脂分がペーパーに吸収されずにコーヒー液に入りますが、油脂分は水より軽いため、上部に残りやすく、その点ではフレンチプレス(コーヒープレス)の方がより油脂分を抽出することができます。
<抽出のポイント>
フレンチプレスの場合、コーヒー豆は、荒めに挽いた方が良く、細かいと嫌な苦みの原因になります。
フレンチプレスの中に粗挽きのコーヒー粉を入れ、お湯を粉全体にいきわたるように注ぎます。
スプーンで軽くかき混ぜて、粉と湯がまんべんなく混ざるように注意してください。
ふたをのせて、プレスをあげた状態で4分ほど置きます。
4分経ったら、プレスのハンドル部分を抑えて押し下げます。
これをカップに注ぐだけで抽出終了です。
浸透時間は、豆の焙煎度や量、挽き目などで調節する必要があります。
また、6分以上浸透すると、雑味が増すので、時間をかけすぎないことですね。
どうしても微粉がカップに入ってしまい、カップの最後にその微粉が残ります。ですので、最後まで飲み干さず、少しカップに残すくらいで飲むのをやめるのが良いと思います。